公開日 2019年02月06日(Wed)
屋久島高校演劇部 創作劇『ジョン・デンバーへの手紙』
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あらすじ
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昭和50年,屋久島高校に勤める実習助手,永山耕作は,映画に曲を無償提供してもらうため,アメリカのカントリー歌手に手紙を書き綴ります。その手紙の内容に沿って,江戸時代から始まった島の伐採の歴史から始まり,主人公が伐採反対の記録映画を作るまでの物語が,主人公の人間的成長も絡めながら描かれます。
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背 景
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大伐採が続く1970年代に,屋久島の惨状を告発しようとする記録映画『屋久島からの報告』(78年)が作られました。その映画制作に奔走した実習助手や生徒の実話を基にした,顧問による創作劇です。
昭和40年代,国有林であった屋久島の原生林が国によって乱伐され,あと20年もすれば皆伐となる勢いであったところを,故郷の自然を守るのだと,わざわざ職まで辞して故郷に戻った若者などを中心に,「屋久島を守る会」が結成されました。彼らはビラやポスターを配ったり,東京の議員会館を巡って陳情活動を行ったり,町会議員を擁立したり,涙ぐましい努力で何年も戦い,その結果として,屋久島の森は守られました。NHKのプロジェクトXなどにも取り上げられた保護運動でした。
この頃と時を同じくして,映画『屋久島からの報告』が作られました。映画を作られた大山さんは,当時屋久島高校の実習助手で,山岳部の顧問をされ,スライド上映会を開いては保護運動を推進しておられました。
楽曲を使用を許したジョン・デンバーの話を始めとして,校内でのスライド上映会の話や,もと山岳部卒業生による前売り券販売の話,わずかな仕送りの中,チケットを購入してくれた老婆の話などは,全て大山さんのお話に基づいています。
一方,人に本音を話せず,頼み事もできない不器用な主人公の心の成長を描くために,ドラマとしての脚色も行いました。印刷所勤務で身を賭して仲間のために手伝う親友や,集団就職で大阪に出てもなお,故郷のために尽力する親友などの,主人公を取り巻くキャラクターは,顧問による創作です。また,高校生の視点で物語を進行するために,山岳部の現役生徒たちも一緒に,チケット販売に奔走するエピソードを加えてあります。実際は,当時の屋久島高校の現役生はチケット販売には加わっておらず,山岳部の卒業生や大山さんの仲間たちでチケットは販売したものです。
今回の作品で一番伝えたかったことは,島民を始めとする人々が国を相手に丸腰のこぶしを振り上げ,さまざまな方法で故郷の自然を守るために立ち上がったという,過去の出来事です。主人公の永山耕作の姿に,当時運動に関わられた方々への尊敬を込めました。
世界自然遺産の島,悠久の癒やしの島として有名な屋久島が,つい40年前までは国内有数の林業の拠点であり,あわや丸裸寸前であったことはあまり知られていません。また,その流れを食い止めるために、我々の屋久島高校の職員や卒業生が運動をしていたことは卒業生や当の屋久島高校でも,もはや忘れられています。
生徒とともに,このドラマを伝えたいと,懸命に練習してきました。全国大会での上演が決まり,部員一同,喜んでいます。満足のいく上演が出来るように,精一杯演じます!
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詳細な記事は以下のリンクからどうぞ
朝日新聞の記事へのリンク
http://www.asahi.com/area/kagoshima/articles/MTW20160518470470001.html
http://www.asahi.com/area/kagoshima/articles/MTW20160518470470002.html
http://www.asahi.com/area/kagoshima/articles/MTW20160518470470003.html
http://www.asahi.com/area/kagoshima/articles/MTW20160518470470004.html
http://www.asahi.com/area/kagoshima/articles/MTW20160518470470005.html
http://www.asahi.com/area/kagoshima/articles/MTW20160518470470006.html
http://www.asahi.com/area/kagoshima/articles/MTW20160518470470007.html
http://www.asahi.com/area/kagoshima/articles/MTW20160518470470008.html
http://www.asahi.com/area/kagoshima/articles/MTW20160518470470009.html
http://www.asahi.com/area/kagoshima/articles/MTW20160518470470010.html
https://ameblo.jp/jomonsugi50y/page-10.html
https://ameblo.jp/jomonsugi50y/page-9.html
https://ameblo.jp/jomonsugi50y/page-8.html
https://ameblo.jp/jomonsugi50y/page-7.html
https://ameblo.jp/jomonsugi50y/page-6.html
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